古民家あらやし

令和3年度第28回千葉県建築文化賞優秀賞(住宅の部)受賞!2022.03.21

ご報告いたします。
この度、築100年一棟貸し「古民家あらやし」が令和3年度第28回千葉県建築文化賞優秀賞(住宅の部)を受賞いたしました!

千葉県建築文化賞HP
表彰作品集7ページ「古民家あらやし」

大正時代の初期に建築され、先祖代々が生活してきた古民家には先人の知恵や日本の伝統建築の技を見ることができます。貴重な建築文化を残すことは古民家あらやしで暮らしを紡いだた家族の歴史を残すことでもあります。また、日本の伝統文化を広く多くの方に知ってもらえるよう、天井の一部にガラスをはめ込み、今も残る茅葺屋根や100年もの間古民家を支えてきた梁を見ることができるよう改装の際に工夫をいたしました。小さな取組みですが、評価をいただいたことをとても嬉しく思っております。
改装に当たっては、市内の㈱中村工務店さまに様々なアイディアと工夫をご提案いただき、現代の暮らしに合わせた施工をしていただき、感謝しております。
年々、取り壊されていく古民家を見るとさびしい気持ちになります。古民家を再生し住み続けることも考えてみてはいかがでしょうか。

古民家あらやしは一般住宅としてその都度改装を重ねてまいりましたが、2020年の夏より民泊施設として生まれかわり、多くのお客様にご宿泊いただいております。古民家の体験宿泊としてもご利用いただけます。
ご興味のある方、ご宿泊のご予約は下記URLよりお願いいたします。
築100年一棟貸し「古民家あらやし」

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
里庭桂花園主
岡田智子

古民家再生


19代目として・・・
房総半島、千葉県勝浦市にある亡父の実家と土地を引き継ぎました。築100年の母屋と先祖代々引き継いできた土地です。祖父の代までは住んでいましたが、祖父が亡くなってからは東京在住の父母が管理していました。平成23年に父が亡くなり、私が引き継ぎ管理することになりました。

記録に残る限り、父の実家は江戸時代初期から続く農家の本家でした。私が子供の頃、この母屋には祖父を家長に大家族で住んでいました。
昔は牛やニワトリも飼っていましたし、土間にはまだ釜がありました。釜の火加減を見る腰の曲がった祖祖母の後ろ姿がぼんやりと記憶に残っています。「日本むかし話」に出てくるような日本の民家の生活を送っていました。
私の父は次男だったので、建築家を目指して大学進学、建築会社に勤務し東京で生活していました。夏休みやたまに父に連れられて実家に帰ると、従兄弟たちと虫取りや竹とんぼを作ったり、縁側でコマやメンコで遊んだのを覚えています。


ご先祖様?
仏壇の奥を掃除していたら、古く江戸時代の年号の書かれた位牌と一緒にガラス製の写真が出てきました。
これがご先祖様・・・?
たぶん江戸時代末期か明治時代初期のものだと思います。
チョンマゲ姿の先祖が写っていました。
江戸時代から代々この土地で生活してきたのです。


古民家
古民家と言えば聞こえはいいですが、何もしなければ家は荒れて、土地もあっという間に草だらけになってしまいます。人が住んでいないので、母屋の屋根裏には動物(たぶんイタチ?)の住処になってしまっています。
築50年以上の家を古民家と呼ぶそうですが、房総地域には住む人がいなくなり、管理できずにそのままになっている古民家はたくさんあります。
昔ながらの古民家は現代人にはあまり住みやすいものではありません。しかし、昔ながらの建築技法で建てられた太い梁や柱は今では手に入れるのが難しく大変貴重です。
今のような頑丈な基礎工事などはなくても、関東大震災にも耐えて100年もの年月を過ごしてきました。


再生
家にはそこに代々住んでいた人々の歴史が刻まれています。古く汚くなったから...といって壊してしまうのは簡単なことです。でも、壊してしまったらその家の歴史も失うような気がしてなりません。形を残すことでその家の歴史が受け継がれていくのだと思います。だからこそ再生し残したいのです。

それが立派な武家の家ではなく農家の家でも、唯一の自分のルーツなのですから。


古民家リフォーム


古民家再生、築100年の母屋を少しずつリフォームしています。
今回は祖父母の代まで、家族団欒の茶の間だった北側の部屋の床下と柱が白アリにの被害に…  祖父母が亡くなってからはずっと物置き状態で、風通しが悪く湿気が抜けにくくなってました。白アリ駆除をし、防湿シートを入れて新しく床を張り替えました。


この部屋は昔は囲炉裏があったので、囲炉裏の上の部分の天井板を剥がしてみたら、茅葺きの屋根の内側が部屋の中から見れる! 思ったよりきれいな状態だったので、ガラスを張って天井裏に照明を入れて小屋組みをライトアップしました。太い梁が何本も重なり合ってしっかりと組まれているのが良く見えます。


天井を見上げては、昔の人はすごいな~と感心するばかり.。。。
古民家秋祭りでは多くのお客様にご覧いただきました。主にイベント期間中にご覧いただいていますが、ご来店の際に声をかけていただければ、ご案内しますのでぜひご覧ください!

*イベント準備や教室開催中でご覧になれない場合もございます。 ご了承下さい。


古民家ひな祭り 2019


今年も「古民家ひな祭り2019」開催いたします。
築100年を超える古民家に、大正時代のおひな様から現代のおひな様まで、時代の移り変わりと共に、それぞれに趣のあるおひな様を飾ります。 同時に、手づくり作品展示販売会も開催いたします。今回も、竹細工の実演、また新しい作家さんも参加の予定です。
どなたでもご自由にご覧いただくことができますので、皆さま、お誘いわせの上、ぜひお越しください!

<開催日時>
2/21(木)・23(土)・24(日)      11時~16時
*2/22(金)は団体様ご予約の為、貸し切りとなりますのでご了承ください。
2/28(木)・3/1(金)・2(土)・3(日)  11時~16時
*月・火・水は定休日となります。

古民家秋祭り 2018



2018年10月、「古民家秋祭り」として築100年の母屋にて、花塾パンフラワー教室に通っていただいている生徒さん方の作品発表会と10人の作家さんによる手作り作品展示販売会を開催しました。「古民家ひな祭り」に続き「古民家秋祭り」も大勢のお客様にご来場いただきました。


パンフラワー教室を始めて2年、教室は季節ごとに1日で制作するクラスと自由課題で制作するクラスの2クラスあります。皆さんそれぞれにお気に入りの作品を展示しました。


手づくり作品展示販売会には竹細工、陶芸、和布袋物、創作雑貨、マクラメ、パンフラワー、ジュエリーアクセサリー、トロッケンクランツ作品、キルト作品、、アートフラワーの10名の手づくり作家さん達が出展、遠くからもたくさんのお客様にご来場いただき、お買い上げいただきました。


竹細工を出品していただいた市原先生はほぼ毎日、午後から母屋の縁側で竹細工の実演をしていただきました。 市原先生は独学で竹細工を習得、竹の切り出しから竹ひごづくり、全てを1人でコツコツと勉強しながら多くの作品を作っています。先生曰く、ほぼ365日竹細工をされているそうです。竹を愛してやまない市原先生の作品はきちんと下処理をした滑らかな竹ひごで丁寧に作られています。 皆さん興味津々でご覧になり、中には実際に趣味で竹細工をしているお客様もいらっしゃって、楽しくお話をされてました。


古民家ひな祭り 2018


2018年2月22日(木)より、勝浦ビッグひな祭りに合わせて今年も古民家ひな祭りを開催いたしました。 昨年は観光協会様よりお借りしたおひな様を飾ってご覧いただくだけでしたが、今年は手づくり作品の展示販売会も同時に開催いたしました。

築100年の母屋には昨年と同様におひな様を飾りました。今年は東京の友人から譲り受けた大正時代~昭和初期のおひな様も加わりました。 昨年に続いて今年もご来場になるお客様もあり、また地元のお客様も大勢お越しいただきました。


パンフラワー教室講師の恵美子先生のオリジナルの「松ぼっ子」シリーズのおひな様。松ぼっ子は松ぼっくりを土台にしてパンフラワー専用粘土で作る人形です。
何とも素朴で愛らしい松ぼっ子は大人気です!


母屋の畳の間3室に7段飾りを4セット、飾りました。 ひとつひとつの人形を保管してある箱から出して並べる作業は大変な作業ですが、お客様に喜んでもらえるとそんな苦労が報われます。


古民家ひな祭り 2017



毎年恒例行事の”勝浦ビックひな祭り”開催期間に合わせて、2017年2月23日(木)より、3月5日(日)まで、里庭『桂花』にて初めての古民家ひな祭りを開催いたしました。
築100年の母屋に7段飾りを4セットと当主のお雛様(上の写真)を展示しました。季節の花装飾やつるし雛も飾りご来園の皆様に自由にご覧いただきました。


7段飾りの4セットは勝浦市の観光協会さまよりお借りして飾らせていただきました。
お雛様も年代によってお顔の作りに違いがあります。近年になるにつれて、ふっくらと優しいお顔になっています。数日かけて飾りつけをしました。


奥の床の間のある座敷にお箏を置いたところ、お客様のリクエストで園主が演奏する日もありました。築100年の母屋をご覧いただいたお客様に「懐かしいですね。」「ぜひこのまま保存してください。」とのお声もあり、改めて大事にしていきたいと思いました。

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